高血糖になると脱水症状が多くみられるようになる!?

しきりに喉が渇くなどの脱水症状は、高血糖な状態が続く糖尿病でよく知られています。では、なぜその症状が表れるのでしょうか?

なぜ高血糖で細胞が脱水症状になる

まず初めに浸透圧の影響があります。血管が高血糖状態だと浸透圧によって細胞内の水分は間質を通して血管内に吸収されます。すると細胞の水分不足と、高血糖の濃度を薄めようとするために脳は喉の渇きを通じて水を飲むようにしむけます。

また、高血糖な状態が続くと細胞はブドウ糖が不足し、蓄えておいた脂肪を分解してできる血糖(糖新生)を利用します。その分解の際にできるケトン体がとても毒性の強いもので血液を酸性にし、浸透圧が更に強くなり脱水症状が進みます。

高血糖で尿が増える

さて、細胞から水分をたっぷり奪った高血糖値な血液は腎臓を通ります。腎臓一つに100万個ある糸球体で濾過される水分は1日に158リットルぐらいありますが、殆どが再吸収され、実際に尿として体外に排出されるのは1リットル程度です。

ところが、高血糖値状態だと尿細管内の尿中糖分が多いので、浸透圧利尿により水分の再吸収が不十分となり、多尿や頻尿の症状が表れます。またブドウ糖も180mg/dL以上あると尿細管内では再吸収が行われないので、尿糖として排出される事になります。

このように高血糖は喉の渇きと頻尿・多尿の症状を招きます。多尿は1日の尿量が2.5から3リットル以上、頻尿の定義は1日に8回以上ですが、人によって差があります。8回以下でも頻尿と診断されたり、8回以上でも頻尿と診断されない事がありますが、健康な状態より尿の回数が増えた状態です。

高血糖値を治療しない限り脱水症状と頻尿・多尿は続き、いくら水を飲んでも喉の渇きが消えない苦しみは続きます。

特に高齢者の2型糖尿病患者の場合、高血糖値による異常な喉の渇きや脱水症状、体重減少、筋肉低下等の糖尿病性高血糖高浸透圧症候群の症状を放置したままにしているのは危険です。すぐに治療を行えば症状も緩和しますが、放置したままだと昏睡状態から死に至る事もあるので、早急に治療を受ける必要があります。