血糖値を直接下げる成分は医薬品しかない!?

まず最初に血糖値を直接下げてくれる成分についてですが、インスリンというホルモンしかない事を確認しておきましょう(ちなみに血糖値を上げてくれるホルモンはグルカゴンやアドレナリン等です)。そのため、膵臓のβ細胞が死滅してインスリンが分泌しない1型糖尿病の治療は、血糖値を下げる働きがあるインスリンを投与します。

血糖値を直接下げる仕組み・成分について

生活習慣等によってインスリンの分泌や感受性が低下する2型糖尿病の治療では、経口血糖降下薬を使用します。その中の一つであるスルホニル尿素薬(SU薬)は膵臓のインスリン分泌を促進させる医薬品であり、血糖値を直接下げる成分が入っているわけではありません。

αーグルコシダーゼ阻害薬も、腸からのブドウ糖の吸収を遅らせて血糖値の上昇を防ぐ効果がある医薬品で、インスリンのように上昇した血糖値を直接下げる医薬品ではありません。ピオグリタゾン塩酸塩も、インスリンが正常に分泌していても肥満等により肝臓や脂肪、骨格筋での反応が鈍くて糖代謝が正常に行われないインスリン抵抗性を改善する医薬品です。

医薬品以外に血糖値を下げる成分

このように経口血糖降下薬はインスリンの分泌を促進したりブドウ糖の吸収を遅らせて血糖値を下げているのですが、それと同じような働きをする成分は医薬品以外にも存在します。

例えば蕎麦に多く含まれるルチン、ゴーヤーに多く含まれるサポニンやチャランチン、キノコ類のビタミンDは、膵臓のβ細胞に働いてインスリン分泌を促進します。牡蛎に多く含まれる亜鉛、生タラコに多く含まれるナイアシンはインスリンの合成に不可欠な成分です。

ゴーヤーに多く含まれるコロソリン酸や、明日葉に多く含まれるカルコン等の成分は、血中ブドウ糖の細胞吸収を促進させ、結果として血糖値を下げる事ができます。八味地黄丸、牛車腎気丸等の漢方薬、田七人参、朝鮮人参等の生薬は、インスリンを分泌する膵臓の機能を回復させて血糖値を下げ、糖尿病に効果がある薬として古来より使用されていました。

水溶性食物繊維が豊富な麦飯、海藻類、コンニャク、寒天等は消化管での吸収を阻害して、特に食後の血糖値上昇を抑える効果があります。